
エリザベス宮地監督による吉井和哉さんの
ドキュメンタリー映画「みらいのうた」を観てきました。
映画のタイトルも、2021年デジタルリリースのこの曲を
使うことも最後の最後に決まったそうですが、
この曲が持つ神がかった力を感じずにいられません。
宮地監督が「自分にとっては完璧なロックスターだけれど、
"特別な人です"と描くとドキュメンタリーにならない。
観た人が人間"吉井さん"を自分に投影してもらえるように」という
インタビューでの言葉の通り、いやそれ以上に、
吉井さんのご家族が、地元の友達が、子どもの頃の景色が
こんなにも登場することに驚きました。
吉井さんをロックの世界へ誘ったキーパーソンのEROさんの
生き様も描かれています。
その素顔は、ほっとけない空気をまとったひとだなと
思いました。
2022年から2024年にかけての3年にわたって
濃密な日々が綴られたドキュメンタリーでは
治療中の吉井さんの姿も映し出されています。
この先に、大成功の東京ドームがあると
わかっていても、ライブ直前に声がかすれるシーンでは
胸がきゅうっとなり、
おそらく時間にすれば20秒ほどのエピソードに
まとめられたスタッフの"願掛け"行動から
涙が止まらなくなりました。そこからは怒涛の復活ライブ。
映画をみながら
振り子のようにみらいのうたの歌詞に引き寄せられ、
観終わって"絆を結ぶ" "絆をほどく"
という言葉を反芻しています。
誰と出会って、誰と絆を結ぶかが、きっとすべて。
