歌詞(うた)の本棚というシリーズから
「深夜高速」が出版されました。
フラワーカンパニーズの鈴木圭介さんの歌詞に、
イラストレーターの丹下京子さんが絵を描いた一冊です。
『深夜高速』は言わずと知れたフラワーカンパニーズの代表曲のひとつで
発売から20年経ってなお、多くのバンドに影響を与え、
この曲に支えられたと話すひとの多いナンバーです。
私自身は、はじめて聞いた時にすごい曲だ!と大興奮しましたし、
これまでどれだけ力をもらったでしょう。
発売から15年くらい経ってから、アラバキで初めて聴いた友達が
夢中になったのを目の当たりにして、その後当時彼女が大変な思いを
抱えていたことを聞かされ、この曲の持つ力を思い知らされた経験もあります。
「深夜高速」一曲のカバー集も過去にはリリースされて
そんな楽曲は聞いたことがありませんが、
またこの特別な曲に新たな拡がりが生まれました。
心情豊かな絵にそれこそひとの20年くらいの生きた時間が
落とし込まれているように思います。
50代になった圭介さんが歌う、フラワーカンパニーズが届ける
深夜高速はまた別次元にかっこいいし、凄みがあります。
一方で、この曲には、寛容さもあるんですよね。
弱かったり、さぼりたかったり、なんでなんでと思っているのは
自分だけじゃなくて、隣のひともそうなんです、きっと。
この曲を聴いたあとは、自分もひとも大切にしようと思えるし
"この曲は自分だ"、と思えて仕方ないひとがいっぱいいて、
これだけの強い生命力を持ち続けているのだと思います。
そしてたぶん20代でこの曲に大興奮しながら出会った時の私は、
今とは少し違う感じ方をしていました。
かつて圭介さんはこの曲を
「誰かに向けて書こうなんて全然思ってなかった」と言っていましたが、
だからこそ、ノンフィルターの言葉が胸に留まり続け
存在感を増しているのかもしれません。
私がかつて一緒に仕事をした男性ディレクターは
深夜高速を自身の結婚式の新郎新婦退場曲にしたそうです。
新郎父が感動してCDを買ったとか。お父様〜!
そんなドラマもあるのかー!
深夜高速と、これからも見たことない場所へ。
感じることが全て、感じたことが全て。