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気づき

月曜日に45日ぶりに仙台まで運転を再開した東北新幹線。
火曜日にはてくてく歩いている途中にその”雄姿”を、2回も見ました。
そのたび、『おぉぉ~新幹線!!』『走ってる!!』と
思わずひとり言がでました。
本当はまわりのひとに『走ってますよ、新幹線!!』と
声をかけまくって歩きたい気分。

初日には停電トラブルがあってお仕事などで
乗車されていた方は大変でしたが、
それでも待ちに待った大動脈の復活ですね。
先週気仙沼では6月までに魚の一部水揚げを目指すという
漁師さんたちの不屈の心意気が伝わるニュースが届きました。
夏の仙台七夕に続く秋の定禅寺ストリートジャズフェスティバルの開催決定。
週末再開したJリーグ、ベガルタ仙台の劇的な逆転勝利。

ひとつひとつの力強いニュースが気持を
ひっぱってくれますね。

そして同じくらい、わたしたちラジオの送り手を鼓舞してくれるのが
震災直後から大変ななかメッセージを送ってくださる
リスナーのみなさんの存在です。

メールのお名前を見て・・・

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スタッフが”待ってたよー!!”という言葉を書き添えていました。
ほんとに、嬉しくて、ありがたくて。

『また明日お会いしましょう』という約束も。
メールやFAXを送っていただくことも、その環境も。
水道、電気、ガスが通っていることも。
不自由なく物が買えることも。
好きな場所に寄り道することも。
週末車で出かけることも。
交通機関が時間通りに動くことも。

たくさんの選択肢がいつも目の前にあって
何でも選べる時代に生きてきました。

でも、今回の震災で
なにひとつ、”当たり前”はないことをわたしたちは
身にしみて感じています。

いつものようにラジオを聞いてくださること。
時々、メッセージで参加してくださること。
歩いてのどがかわいて水道ひねると水がでること。
手紙を書きたくて綺麗な便箋を選ぶこと。
仕事帰り、カフェでひとやすみして一杯のコーヒーを飲むこと。
待っている友達がいて、車でピックアップすること。
電車にのって、スタジオに行くこと。

たくさんのひとの力があって、自分があること。
いつもの生活があること。

当たり前なんてないということに気付くまでに
こんなにも犠牲を払わなければならなかったことが
やはり悔しくて仕方ありません。
でも、無駄にすることはさらに悔しいことです。

だから、周りへの感謝を忘れずに
一歩一歩進んでいきたいと思います。

一方でまだまだ”いつも”が程遠い生活をされている方も
多い県内です。
今朝の新聞には避難所におけるカロリー不足についての
記事がありました。

わたしたちの一歩一歩は
みんなが”いつも”を取り戻すまで続きます。


もうひとつ、思っていることを書きます。

火曜日にいただいたメールで、ご友人が
復旧作業中にはしごから足を滑らせて重傷を負ってしまった、
というメールがありました。
本当に心配です。

これまで気を張って家族を守ってきたかた
お仕事で責任ある立場であればあるほど無理をなさっているのでは
ないでしょうか。
その両方で、不安がるご家族を残してお仕事に駆けつけなければ
ならなかった方々、いまもそうである方も多いですよね。

メールをくださったリスナーさんの心配が痛いほど伝わってきました。

いろいろ背負いがちな気質の東北人。
大丈夫、が口ぐせの方も。

あなたを想っているひとを安心させるために、そのひとのために
『無理をしない』ことも思いやりです。

そして考えることがたくさんありますが、あまり抱え込まず
時間をつくって、きいてくれるひとに話してください。わたしも
今は県外に住んでいる友人先輩に頼って頼って
頼りまくって吐き出しています。


もしもラジオが少しでもその聞き役の役割ができるなら
番組がそれを少しでも果たせるのなら
ぜひメッセージを読ませてください。

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仙台市内中心部の桜は葉桜になってきました。
そして愛宕上杉通りは
新緑の瑞々しい緑がみえはじめています。

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2011年4月27日 04:10に投稿されたエントリーのページです。

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